睡眠時無呼吸症候群(SAS)

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「寝ている間に息が止まる」「いびきがひどい」と言われている方。
「昼間に突然眠気に襲われる」という方。
それは、寝ている間に呼吸が止まったり浅くなる睡眠時無呼吸症候群の症状かも知れません。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは睡眠中に呼吸が止まる病気です。
「いびきがひどい」「日中に眠くなる」だけではなく、体に取り込まれる酸素の量が少なくなって様々な臓器に障害をもたらす上に、日中に眠くなり活動が低下するなど、社会生活にも影響を及ぼすようになります。最近では「心房細動」といった不整脈の原因となることが注目されています。また下記のような病気(心臓・血管の病気)を引き起こしやすくなることが知られています。

  • 生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症など)
  • 心不全
  • 心筋梗塞・狭心症
  • 不整脈(心房細動など)
  • 脳卒中

成人の3〜5%が睡眠時無呼吸症候群という推定もありますが、ほとんどの方は正しく診断されていません。日中眠気を自覚している方や、薬剤抵抗性の血圧高値や心不全などをきたしている場合には正しく診断して適切に治療する意義は大きいと言えます。

原因について

睡眠時無呼吸症候群には、閉塞性と中枢性がありますが、その多くは閉塞性です。閉塞性とは空気の通り道である気道が狭くなることによるものです。そして、その原因として最も多いものが肥満です。
男性は女性の2〜3倍多いと言われていますが、女性も閉経後は発症率が高くなり男性と差がなくなると言われています。
また肥満でない方や女性でも、顎や喉が小さい方はもともと気道が狭く睡眠時無呼吸症候群になりやすいことが報告されています。代表的な身体の特徴には次のようなものがあります。

  • 顎が小さい
  • 小顔である
  • 二重顎
  • 舌や舌の付け根が大きい
  • 扁桃肥大

簡易睡眠時検査について

自宅にて取り扱い可能な検査機器を使い普段と同じように寝ている間に検査ができます。手や指や鼻の下にセンサーをつけ、いびきや呼吸状態から呼吸、酸素の状態を調べます。これにより1時間あたりの10秒以上の無呼吸・低呼吸の数(AHI)、酸素の低下状態で診断します。
当院で検査を行い、その後の結果を説明することができます。簡易検査で睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと判断された場合には、さらに詳しい検査である終夜睡眠ポリグラフ検査を行います。必要な場合は検査が可能な医療機関をご紹介します。

治療について

睡眠時無呼吸症候群の原因は肥満が最多です。減量により睡眠時無呼吸症候群が改善します。一方、飲酒・喫煙や睡眠薬はこれを悪化させるため、日常生活のアドバイスやお薬の調整を行います。
適応があれば、CPAP療法を行います。CPAPとは睡眠中にマスクをつけ、肺に空気を送る機械です。適切に装着できれば夜間の無呼吸を減少させることができ、睡眠時無呼吸症候群の方の心血管病の発症リスクを減らすことができます。 違和感などのためCPAP療法が継続できないこともあります。その際にはマウスピースを用いて治療を行いますので必要な場合には歯科をご紹介します。

当院では、主に心血管病・心房細動の予防のために睡眠時無呼吸症候群の検査・治療を行っています。眠気がある方や肥満の方だけが睡眠時無呼吸症候群になるわけではありません。高血圧症や心不全の方を中心に簡便なスクリーニング検査を行い適切な治療に結びつけていくようにしています。お困りの際にはお気軽にご相談ください。

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院長
樽谷 康弘
診療内容
内科 循環器内科
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